広島テレビ新社屋移転STL切替

2018年9月23日早朝 広島テレビの新社屋移転に伴うSTL切替の放送休止の記録を記す。

 

0時50分 最終番組GOINGが終了

CM等のあと、移転の旨のトリキリ画面

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その後、シンプルなカラーバー画面に。

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1時2分放送波停止し、テレビも放送波が来ていない表示に

 

数時間後、新しい、ロゴ入りのカラーバーが映った。

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放送開始6時の直前に、ネットマークになる。

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6時より、特別番組で新社屋からの放送が開始した。EPG画像や、右上局ロゴは変更がなかった。

WAVEファイルとラジオ 概要

Waveファイル、拡張子でいうと.wavは、PCM(パスル符号変調)でアナログ音声を最も単純にデジタル化した無圧縮音声ファイル形式であるので、今の時代において一般的には、”ただの音質が最高に良いファイル形式”という認識を持つ人が多くなっていると思う。

一方放送局では、テレビはさておき、ラジオではWaveのまま放送波に乗り、聴取者に届くため、常用するファイル形式である。そして放送に利用する上で必要な機能であるタイムコードやCue信号などを付加するBWFという拡張形式も存在し、実は奥の深いファイル形式でもある。

BWF

1997年にEBU (欧州放送連合)が仕様策定したこともあり、放送業界独自の技術と言って過言でない。また日本独自にBWF-Jという拡張形式も存在する。民放連の定めるラジオCM素材搬入基準は、BWF-Jである。

EBUによるBWFのドキュメント| https://tech.ebu.ch/docs/tech/tech3285.pdf

JPPAによるBWF-Jのドキュメント| http://www.jppanet.or.jp/bwf-j/jppa-1-2009_bwf-j_audio_file_format.pdf

放送に携わる皆さまへ | 一般社団法人 日本民間放送連盟

2GBの壁

4GBの壁とも呼ばれるが、Waveは32ビット記述をされており、ヘッダ内にファイルサイズを示す部分があるため、32ビットで示せないファイルサイズになることができない。符号ありの整数として解釈されることも多く、その場合2GB程度までが限界となる。Waveはビットレートとサンプリングレートを自由に決めることができるが、一般的なレートにおいては、数時間の音声で2GBに達してしまう。よって限界を超える長時間番組をファイル化することが本来できないが、BWFにより、複数ファイルを同一音声として扱うことで対応する。またWAVE64という64ビットバージョンのファイル形式も存在し、問題は解決することができる。

WAVと32bitの壁 | Harmonic-Sound

 

今後、Waveのヘッダや、BWF(BWF-J)によるファイル構造の違いを調べ、いじっていきたい。

放送技術とIT

この4月より社会人となり、同時に放送業界に関わることになった。

今まで情報科学を専攻し、趣味でもウェブ系とか、仮想化、ネットワーク系に主に触れてきた。

覚悟していた通り放送技術は本当に特殊で苦労する一方、学んできた技術・知っている知識との関わりを面白いと感じることも多い。

そこで、普通のIT好きの目線で、知名度の低い放送技術を少しずつ解説していきたい。